覚醒を迎える父系の魅力、若武者の好リードが冴えた完勝劇

互角のスタートから、前半は馬の気持ちを乗せすぎないように一旦後方へ。道中をリズム良く進め、３コーナーから押し上げていくにつれて馬群が一気に凝縮。その真ん中から前をこじ開けるようにして進路を確保して直線を迎えると、あっという間に先頭に躍り出て後続を突き放し、２着の僚馬に４馬身差をつける完勝劇となった。最後は鞍上の佐々木大輔騎手がターフビジョンでそのリードを確かめる余裕があったほどで、ハンデ差や湿った馬場もまったく問題にしないレースぶりは明らかに一枚上の実力。新馬勝ちから２勝目までにおよそ１年を要したとは思えないほどの成長ぶりを見せつけ、現級２戦目で早くも準オープン入りをかなえた。２５００ｍの距離で結果を出せた点も大きく、トモの緩さや走りのバランスなどに成長の余地を残している中でのこのパフォーマンス。昇級の壁どころか今後がいっそう楽しみになる価値ある一戦となった。５歳時にオープン入りを果たした全兄トランスナショナルを超える活躍まで期待できそうだ。

レッドテリオス
父：ジャスタウェイ　母：ショーコ　母父：Efisio　美浦・古賀慎明厩舎
2025.04.06　中山９Ｒ 安房特別　芝2500ｍ　佐々木大輔騎手