名牝系から新星の誕生へ、未来に自信を深める鮮やかな初勝利

スタートを無難にまとめ、道中は無理なく好位３番手のポジション。いつでも動ける態勢から直線を迎えて満を持して追い出されると、残り２００ｍ付近より先頭へ。最後は猛追を見せたレッドイステル以下を突き放す鮮やかな勝ちっぷりで、待ちに待った初勝利を飾ってくれた。まだまだ体質やトモなどに幼さを残している段階でもあり、デビューから３戦連続２着と勝ち上がりに４戦を要した。それでも、初陣で手綱を取ったデットーリ騎手がレースセンスや背中の感触の良さを認めた好素材、将来性の高さは間違いない。菊花賞でコントレイルを最後まで苦しめた叔父アリストテレスを彷彿とさせる配合も心強く、近親に皐月賞馬ヴィクトリー、重賞３勝リンカーン、日本ダービーで１番人気となったアドミラブルらが名を連ねるバレークイーンにさかのぼる名牝系。大舞台が似合う母系から、また一頭、未来に自信を深めるスター候補が名乗りを上げた格好だ。“赤、白星散、袖白一本輪”のビビッドな勝負服にも引けを取らないダイヤの原石。“フェルメールブルー”さながらに、見る者を魅了する新たなヒーローへとステップアップを図っていきたい。

レッドフェルメール
父：エピファネイア　母：インディゴブルー　母父：ロードカナロア　栗東・藤原英昭厩舎
2025.03.15　阪神５Ｒ ３歳未勝利　芝1800ｍ　川田将雅騎手