2025.02.25
名伯楽の想いをつなぐ渾身の勝利、鮮烈な復帰戦に夢が再始動

外枠からスタートを決めて、前半は好位4、5番手の位置へ。前方にうまく壁を作りながら脚を溜め、エネルギーを温存して直線を迎えると、鞍上のゴーサインに鋭い反応を示し、残り200mを切って弾けるように先頭へ。最後は後続を2馬身近く突き放して、昨夏の初勝利以来となる待望の2勝目を手中に収めた。ポテンシャルの高さを認められながらも他馬を気にして集中力を欠くなど所々で気の悪さを見せることがあり、出世が遅れていたレッドエヴァンスだが、前走後に音無秀孝調教師が去勢を決断。その効果が復帰初戦から顕著に現れての完勝劇となった。古馬になって阪神牝馬S2着、ヴィクトリアマイル3着と活躍した母レッドアヴァンセから続く音無厩舎ゆかりの系譜だけに、定年を間近に控えた調教師もことさら感慨深い様子。これが音無厩舎の所属馬として最後の出走となってしまうのは心寂しい限りだが、今日に至る本馬の将来を見据えた上での管理が後押しとなり、新たな環境下でも軌道に乗ってくれることだろう。母が成し得なかった重賞制覇の夢に向け、師への恩返しとなるパフォーマンスを大いに期待したい。
レッドエヴァンス
父:ロードカナロア 母:レッドアヴァンセ 母父:ディープインパクト 栗東・音無秀孝厩舎
2025.02.22 小倉9R 秋吉台特別 芝1200m 荻野極騎手