ひと夏を越して良血馬の資質全開、「レッド」の一騎打ちを制す

レッドロスタムがスタートを決めると、注文通り果敢に先頭へ。レッドアトレーヴはその直後にピタリとつける２番手からの正攻法で睨みをきかせた。道中のリズムも良く、抜群の手応えを残して直線コースを迎えると、“赤、白星散、袖白一本輪”２頭の熾烈な一騎打ち。願わくば奇跡の同着との思いを巡らせたが、レッドアトレーヴがゴール寸前で半馬身、力強く前に出ての最先着。このクラスでは力量上位を印象づける鮮やかなレースぶりで２勝目を飾った。今年６月の初勝利以降、夏場を休養に充てたことにより、心身ともに着実にパワーアップが進みつつあるレッドアトレーヴ。秋緒戦の前走を一度使って定石通りにコンディションも上昇し、ここをきっちりと勝ち切り、３歳のうちに２勝クラスへとステップアップを果たしてくれた。数々のビッグネームが集結する本馬の煌びやかな血統表の中でも、ひときわ輝きを放つのが祖母エアグルーヴの存在。優秀かつ古馬になって更なる成長が望めそうな血筋も心強く、まずは兄レッドモンレーヴのように重賞の勲章を手にすることが目標となる。そのプロセスを堪能しつつ、大舞台での「レッド・ワンツーフィニッシュ」にも、いつか必ず出会ってみたい。

レッドアトレーヴ
父：ロードカナロア　母：ラストグルーヴ　母父：ディープインパクト　美浦・手塚貴久厩舎
2024.12.15　中山１２Ｒ ３歳以上１勝クラス　芝1600ｍ　横山和生騎手