2024.09.02

矢作厩舎の連闘策が奏功、軽量も活かした逃走劇で会心の勝利

やや煽り気味のスタートも先手は譲らず1コーナーからハナに立っていき、一定のラップを刻みながらの逃げ戦法。直線ではさすがに余力がなくなり外へ斜行しかけたが、最後まで気持ちが途切れることはなく、後続の追撃を一杯に凌ぎ切って先頭ゴール。昇級2戦目にして1勝クラス卒業を果たした。初勝利までに7戦を要したルージュシュエットだが、前走の放牧明けをひと叩きされて定石通りにコンディションが上昇。連闘策に加え、古川奈穂騎手を配して50kgの軽斤を味方に逃げて押し切る競馬は矢作厩舎の必勝パターンのひとつで、スピードがあり、キックバックや周囲に惑わされたくない本馬には打ってつけの戦術。ここにきての精神面の成長も大きく、平常心でレースに臨めるようになってきたことも躍進の要因と言えそうだ。父は2年連続で米年度代表馬に輝いたCurlin、母は米G1アルシバイアディズSを快勝したダンシングラグズ、曾祖母は米古牝馬チャンピオンJewel Princessとダート競馬の本場アメリカでも一目置かれる超良血馬。今後もヒロインへの階段を一つひとつ着実に駆け上がっていきたい。

ルージュシュエット
父:Curlin 母:ダンシングラグズ 母父:Union Rags 栗東・矢作芳人厩舎
2024.08.31 札幌7R 3歳以上1勝クラス(オーストラリア賞) ダ1700m 古川奈穂騎手