米国屈指の煌びやかな名血、後続を寄せつけず圧逃の初勝利

大外枠からスタートを決めて、積極的にハナへ。ややハイペースでの逃げとなったものの、懸念されたキックバックの心配がない上に、道中で競られることもなくスムーズに展開。直線を迎えて後続が苦しむなか、最後はリードを５馬身まで広げて待望の初勝利を手中に収めた。経験を重ねるにつれて馬体重が減らなくなり、ゲートやレースぶりも安定し始めるなど、まさしく成長一途。坂井瑠星騎手の戦術もピタリと嵌り、本馬の潜在的な能力を存分に引き出してくれた格好だ。父CurlinはＢＣクラシックやドバイワールドＣ、プリークネスＳなど米Ｇ１を７勝し２年連続で米年度代表馬に輝いた名馬。そして母ダンシングラグズも米Ｇ１の勝ち馬で、曾祖母Jewel PrincessはＢＣディスタフを制して米古牝馬チャンピオンに選出された名門中の名門。いとこのエンペラーワケアが３連勝で今年の根岸Ｓを快勝するなど、ダートの申し子ともいうべき煌びやかなバックボーンを有するルージュシュエット。その名の通り、“素敵な” 牝馬へと昇華していくプロセスを楽しみたい。

ルージュシュエット
父：Curlin　母：ダンシングラグズ　母父：Union Rags　栗東・矢作芳人厩舎
2024.05.11　京都１Ｒ ３歳未勝利　ダ1800ｍ　坂井瑠星騎手