2023.11.28

完全復調を高らかに宣言、苦難を乗り越えた大きな白星

スタートを無難にまとめ、前半は中団の内で末脚を温存。ペースが流れてくれたことでスムーズに追走でき、鞍上のC.ルメール騎手が直線残り300mで冷静沈着に進路を確保すると、最内から一気に脚を伸ばして先頭へ。最後はきわどい首の上げ下げをアタマ差制して待望の準オープン入りを決めた。昨年3月に右膝の剥離骨折、11月には症例数が少ないウイルス性の大腸炎に見舞われてしまい生死の境をさまよったことも。その苦難の日々を乗り越えてみせた木村哲也厩舎の深い愛情と不屈のチーム力、そして何より大病を克服してくれたレッドロワの精神力の強さにはただただ感服するばかりで、クラブにとっても感慨深い大切な1勝となった。様々な経験を重ねることにより、馬がひと回り大人になってきたようにも思われ、折り合い面を考えれば昇級後のペースのほうがむしろ競馬はしやすいはず。完全復調を高らかに宣言した本馬の能力は高く、ここからさらに大きく羽ばたき、“王道”を突き進んでいってもらいたい。

レッドロワ
父:ディープインパクト 母:プラヤデシエルタ 母父:Orpen 美浦・木村哲也厩舎
2023.11.25 東京12R 3歳以上2勝クラス 芝1600m C.ルメール騎手