2023.11.13
父を彷彿させる大外一閃、抜群の切れ味でオープン入り
スタートで遅れを取ったものの、慌てず騒がず本馬のリズムを乱さないように後方でじっくりと待機。課題の折り合いもスムーズに運び、道中でうまく脚を溜めて直線を迎えると、大外から目の覚めるような決め手を発揮し一気に突き抜けて快勝。鮮やかにオープンクラス入りを果たした。父スピルバーグが勝った天皇賞(秋)の豪脚を彷彿とさせるそのレースぶりは、前走に続きメンバー中最速となる上がり33秒1の切れ味。気性面での成長や心肺機能の強化など、心身両面でいよいよ充実期を迎えたとみても良さそうだ。昨年のユートピアステークスを勝ったルージュエヴァイユはさらなる円熟味を携え、同日のエリザベス女王杯で堂々の2着。その同期の好敵手の背中を追いかけ、ルージュリナージュも今後の重賞戦線を賑わせてくれるに違いない。名実ともに父の代表産駒として、優秀な“血筋”の真価を4歳の秋に実らせた勝利。この先にある歓喜の瞬間は、父子にとって悲願の初重賞制覇となるはずだ。
ルージュリナージュ
父:スピルバーグ 母:パンツァネッラ 母父:ルーラーシップ 美浦・宗像義忠厩舎
2023.11.12 東京10R ユートピアステークス 芝1800m 横山和生騎手