後続を瞬時に突き放して独走、話題の素質馬が圧巻の初勝利

大外枠から徐々に進路を内目に取り、無理なく馬自身のリズムで先頭へ。楽な手応えのまま直線を迎えて仕掛けられると、後続を瞬時に突き放して独走。最後は５馬身差をつける圧巻の初勝利となった。デビュー戦の一週前追い切りにおいてラスト１ハロン１０秒７という破格の時計をマークし一躍トレセン内の話題を集めた本馬。２戦目で距離を短縮するや否やその潜在能力の高さを存分にアピールした格好だ。父は本世代がラストクロップとなる名種牡馬ハーツクライ、半兄に京都新聞杯を制して神戸新聞杯２着、菊花賞では１番人気の支持を集めたレッドジェネシスがいる確かな血筋。クリストフ・ルメール騎手の年間１００勝に花を添えるメモリアルウィンとなったのも単なる偶然とは思えず、その名の通りに“幸運”を呼び込む特別な何かを持っていそうなオーラを纏っている。牝馬で数々の栄光を手にしてきた国枝栄厩舎から、また一頭、新たなヒロイン候補が誕生した瞬間だった。

ルージュスエルテ
父：ハーツクライ　母：リュズキナ　母父：Storm Cat　美浦・国枝栄厩舎
2023.09.03　新潟１Ｒ ２歳未勝利　芝1400ｍ　C.ルメール騎手