レッドラトナ、貴重な１勝！

今年デビューして早９戦目、頑張り屋のレッドラトナが
ついに大きな大きな初勝利を勝ち取りました。
思えばデビュー戦では一番人気に支持され、
その後も安定した取り口で勝利は目前かと思われましたが、
いつしかラトナのスタイルであった先行力がなりを潜め、
自分の形で競馬することすら難しくなっていたのです。
夏に舞台を北海道に移してからは牡馬との対戦などもあり、
見せ場すら作れないレースを続け、走るという気持ちすら
切れ掛かっているのでは…と思わせる節もありました。

しかし、タイムリミットの迫るこの時期でも、
馬の状態を優先に短期放牧に出した陣営の判断が英断となりました。
短いリフレッシュながらも英気を養って挑んだ２走前、
結果は６着でも、逃げ先行という自分のスタイルから
外れた形ながらしぶとく最後まで脚を伸ばしたラトナ。
そこには、私はまだ諦めていないという意思が感じられました。

そして今回。
枠の利も生かして好位の内目を虎視眈々。
これまで様々な競馬を経験してきたことで、
このような形でも投げ出さない精神力を身につけていました。
その気持ちを奮い立たせたマカヴォイ騎手の手腕も見事です。
とはいえ直線は既に勝負を決めかかった馬が前に一頭。
短い直線ではいくらラトナに手応えがあっても厳しいか…
そう思われたところからの執念の差しきり勝ちです。

この時期に勝つことのできる馬は何かしら持っている馬。
どんな素質馬でも運や歯車がかみなわなければ簡単には勝てません。
そこで２着でもおかしくなかったところをしっかり差し切ったラトナ。
何か持っているはずです。今後の活躍にも期待しましょう。
引き続きレッドラトナ号へのご声援よろしくお願いします。