2016.02.09
エルディスト、2戦目で鮮やかに勝ち上がり!
ゼンノロブロイ産駒レッドエルディストが
2戦目で嬉しい初勝利を飾りました!
スタート後にゴチャつき道中は後方2番手を追走。
この時点では流れに乗り損ねた感もありましたが、
そこはルメール騎手、この距離にしては流れる展開を味方に、
終いに脚を溜める作戦に切り替えたようです。
とはいえ直線を向いてもまだ13番手、
ロスなく内をつく構えながら前後左右に馬が密集し、
勝ち負けに加わるには絶望的な位置取りにも映りました。
しかし、まさに人馬一体、名手を背にしたエルディストは、
少しもためらう様子を見せず、馬と馬の間をすり抜けながら
脚を伸ばし、一頭抜け出して勝利を決めた感のあった2着馬を
きっちり捉えると、最後は1馬身半も突き放したのでした。
当然のように上がりはメンバー中ダントツで次位に0.6秒差。
しかしエルディストの上がり3F自体は35.8ですから、
昨今多く見られる切れ味勝負の瞬発力比べとは異なります。
良とはいえいくらか重い馬場、2200mというスタミナの
いる条件に締まったペースが重なり底力が試されました。
どちらかといえば中距離までの活躍馬が多い
父の産駒ですが、リアファルやステラウインドのように、
母系に重厚なスタミナの血を有する産駒は
長い距離で真価を発揮するようです。
思えば確かにエルディストの母の父はダルシャーン。
ヨーロッパのタフな馬場を主戦としていた名馬です。
ダルシャーンの代表産駒ともいえるコタシャーンや
ダラカニも終いまでバテずに伸びる力強い末脚が武器でした。
そして未勝利戦ではありますが、
今回のエルディストの走りを見るにつけ、
彼にも確かにダルシャーンの血が流れているなと、
そんな想いを馳せてしまったのも競馬のロマンでしょうか。
この特性は現代日本の競馬とは逆のベクトルに位置しますが、
しかし条件さえ整えば他馬にない大きな武器にもなりえます。
ダルシャーンの貴重な血を有する数少ない国内産駒として、
いずれは自身の武器を最大限に発揮できる大きな舞台で
真価を発揮する日がくることを願っています。