2016.02.08

レッドヴェルサス、待望の初勝利!

昨年6月の新馬戦、評判馬ポルトフォイユには
屈したものの、3着以下には4馬身差をつけ
上々のスタートを切ったレッドヴェルサス。
しかし、すぐにでも未勝利は卒業できると思われながら、
それから半年余り、まるでリプレイでも見るような
もどかしいレースを繰り返していました。
そういう巡り合わせなのか、馬の性格によるものなのか、
デビュー戦で大きく引き離したはずの4、5、6、8着馬は
すでに未勝利戦を卒業しているというのが何とももどかしく、
しかしこれが競馬の一筋縄ではいかないところでもあります。

とはいえ冷静に戦歴を振り返ると、
確かに多少の詰めの甘さはあったのでしょうが、
戦ってきた相手はディープ産駒ら切れ者を筆頭に
かなり手強かったことも事実で、ヴェルサス自身は
いつも自身の力は発揮していたようにも思えます。

初ダートとなる前走では、またしても3着という
落胆はありましたが、不利な位置取りから終いに脚を使い、
最も勝利を意識できる競馬ができました。
名手の2度目の騎乗となる今回は相手を一頭に絞った大名マーク。
直線ではこの馬らしいシブとさを発揮して着差以上の完勝でした。

新馬戦から3連勝でG1を制した姉とは、
対照的な初勝利までの道程となりましたが、
休み休みでないとレースに使えなかった姉にはない
連戦にも耐えうる頑強な身体能力とタフなメンタルを
保持しているのがヴェルサスではないでしょうか。
そして勝ち味に遅いというやや後ろ向きなレッテルは、
ひとつ勝つことで、相手なりに走ることができる
という前向きな評価に変わります。

さすがにこの後は小休止の可能性が高いでしょうが、
引退した兄弟たちの成績を見ても高齢まで豊富に
キャリアを重ねた馬が多く、ヴェルサスも
息長く我々を楽しませてもらいたいですね。