2016.01.12

レッドアヴァンセ、3度目の正直で血の威力を見せつける

リディル、クラレント、レッドアリオン、
サトノルパンら重賞ウイナーの妹という宿命を背負い、
デビュー前から高いハードルが課せられていた本馬。
血筋の良さに加え、稽古で見せる動きの良さも
その人気に拍車をかけていたようです。

しかし、その予想と期待に反して、
デビューからの2戦は勝ち馬に水を開けられる2着。
そのいずれも最後まで脚を伸ばし負けて強しの印象は残しつつも、
果たしてその2戦を経て再び1倍台の人気を背負うほどの馬なのか、
それが今回ではっきりするであろう大事な一戦といえました。

今回もスタートが悪く後方追走を余儀なくされますが、
勝負どころから外目を回って徐々に進出を開始。
4コーナーでは何頭分も外を回しつつ前を射程圏に捕えました。
直線でもその勢いは衰えず、直線半ばで勝負あり。

先行・内枠が断然有利の京都内回りのマイル戦、
その定説通りに逃げた馬と2番手の馬が2、3着に残る流れ、
終いのラップは11.9-11.7-11.5と尻上がりですから、
決して前を行く馬がバテたわけではありません。
それだけアヴァンセの末脚が驚異的だったということでしょう。
これが父譲りの瞬発力と牝系の秘める爆発力の威力。

数ヶ月後に迫った桜花賞ですが、力があれば間に合います。
まずは無事にと願いつつ、兄たちが阻まれているG1の壁、
ぜひともアヴァンセに打破してもらいたいものです。