2015.09.09

シャンクス、短距離で新境地を開拓!

昨年の函館で勝利してから一年余、
長く試行錯誤を繰り返してきたシャンクスが、
名手ルメールを背に快心の復活走を見せてくれました。

欧州の名馬ガリレオの産駒らしくデビューは芝の2000m。
そこで3着して次の1800m戦を余裕たっぷりに勝ち上がった後は、
ホープフルS、京成杯といったクラシックの王道を歩みますが、
いつの頃からかその前向きな気性が災いして、
思うような結果を残すことが難しくなってきました。
その気性を考慮して去勢後は短い距離を試みるも、
元来が長距離志向の血統馬、気性面とのアンバランスさが
レース選択を難しいものにさせるという側面もありました。

そんなシャンクスにとっての転機がこの夏。
程良く時計の掛かる北海道の馬場なら短距離でも通用するのではと、
函館開催より初の短距離走にチャレンジしたのです。
そこでシャンクスは思惑通り悪くないレースを見せました。
3走前は5着ながら自身最速の上がり34.1を駆使、
2走前は最後にスムーズさを欠き着外に終わったものの、
道中は速いペースにも順応し距離への適応も見せていました。

そして今回は稍重の馬場に差しの利く最終週、
さらにその背にはルメール騎手ですから舞台は整いました。
7番人気という評価以上に新聞紙上では印が目立っていたのも納得、
事実、外を回して人気馬両頭を従えてゴールする様は強いの一語でした。

短距離を使うことで刺激を与えてから再び適距離に戻す、
これは藤沢師が時に使ってみせるショック療法ではありますが、
シャンクスの場合、短距離でそのまま結果を出すという嬉しい誤算。
その分今後の路線が気掛かりですが、選択肢や楽しみが増えたことも事実です。
6歳でも馬はまだまだ若い。ここから更に頑張ってもらいましょう。