2025.02.11
スポニチアネックス
【共同通信杯】マスカレードボール府中で本領!前走度外視、新コンビ坂井「乗り味がいい馬」
さあ目覚めの時だ。注目の3歳馬を紹介する「Road to Classic」は、東京で行われる「第59回共同通信杯」からマスカレードボールを取り上げる。歴代優勝馬にテンポイント、ミスターシービー、ナリタブライアン、エルコンドルパサーが名を連ねる出世レース。直近10年の勝ち馬も6頭が後にG1を制した。鮮やかに差し切った昨秋のアイビーSと同じ東京芝1800メートルで逆襲の末脚を見せる。
![](https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2025/02/10/jpeg/20250211s10004000013000p_view.jpg)
得意舞台で反撃を期す。デビュー2連勝で臨んだ前走G1ホープフルS。マスカレードボールは後方からじっくり運んだが、見せ場なく11着に終わった。「コーナーがあるとエンジンがかかっていかないみたい」と手塚師。コーナー4つ、ターン2回の中山10F戦で自慢の末脚は影を潜めた。だが、今回はターン1回の東京9F戦。「大箱向きかな。東京の1800メートルはいい競馬をしているので合っているのでは」と歓迎ムードを漂わせる。
その証拠に、昨夏の新馬戦は新潟マイルで豪快な大外一気。直線でフワフワする面を見せながらも勝ち切ったパフォーマンスはまさに“規格外”だった。続くアイビーSは一転、3番手の外から。初の東京コースにも戸惑うことなく、直線で内からスムーズに1馬身半突き抜けて快勝。上がり3Fも2戦連続で最速をマークした。
今回は坂井と新コンビを結成する。1週前追いでは栗東から駆け付け初コンタクト。美浦Wコースで厩舎の先輩G1馬ソールオリエンス(5歳オープン)と意欲的な併せ馬を消化した。道中は僚馬を2馬身追走。直線入り口で並びかけると、鋭い反応できっちり併入に持ち込んだ。6F85秒8~1F11秒4。師は「もう少しやりたかったがジョッキーの感触は思ったより良かった。時計よりも中身がいい感じ。ストレス、馬の精神状態も加味しながらという段階では、いい調教ができた」と納得の表情。鞍上も「動きは凄く良かった。乗り味がいい馬で反応も良かった。左回りは問題ないし、ワンターンの1800メートルも合う。実際に勝っていますし、楽しみですね」と期待を寄せる。
15年皐月賞、ダービーを制したドゥラメンテのラストクロップ。父は同レース2着から春2冠の飛躍を遂げた。祖母には重賞3勝ビハインドザマスク、半姉に重賞2勝マスクトディーヴァ。母マスクオフも東京3戦を含むキャリア5戦でオール3着以内と抜群の安定感を誇った。代々受け継がれてきた“切れ者”の遺伝子は広いコースでこそ覚醒する。馬名の由来は仮面舞踏会。絶好の舞台から春のクラシック戦線に舞い上がる。