2025.01.20
スポニチアネックス
【日経新春杯】ロードデルレイ 重賞初制覇 8番手から直線加速 春の大舞台へ中内田師「大きな収穫」
中京競馬場で行われた「第72回日経新春杯」は4番人気ロードデルレイが2着に3馬身差をつける圧勝で重賞初制覇を飾った。
本格化を予感させる快勝劇。残り300メートルで4番人気ロードデルレイが苦しくなった逃げ馬メイショウタバルを捉え、堂々と先頭に立った。後続との差は広がるばかり。そのまま2着馬を3馬身ちぎって、重賞初Vのゴールに飛び込んだ。
コンビ2戦目でタイトルに導いた西村淳は「本当にうれしい。前走で初めて乗って、いい馬だと思った。デビュー戦から(坂井)瑠星先輩や(川田)将雅さんが教育していることが分かりましたね。厩舎関係者や牧場の方にも丁寧にしてもらい、その結果だと思います」と勝利をかみしめた。
スタートして内にもぐり込むと、折り合いに専念して道中は8番手で脚を温存した。独り旅のメイショウタバルをめがけて、勝負どころで各馬が一斉にスパート。馬群が内、外にばらけたことで進路が奇麗に空いた。直線は荒れた馬場を苦にせず、力強いフォームでグイグイ加速。地力でライバルたちをねじ伏せた。
16年から10年連続でJRA重賞を飾った中内田師は「最後は抜け出すのが早くてソラを使ったぐらいだけど、それでも勝ち切ってくれた」とポテンシャルの高さを評価。「元々、期待していた馬。年齢を重ね、それなりに体がしっかりしてきた」と成長に目を細めた。まだ気性面で課題は残るがキャリアを積み、確実に精神面は強くなっている。不安視されていた距離の壁もあっさり突破。「今まで2000メートルがメインだったけど、2200メートルをこなせたのは大きな収穫です。選択肢が広がりました」と納得の表情を浮かべた。
今後の具体的なプランは未定だが賞金を加算できたことで、春の大舞台が視界に入る。人気を集めた4歳勢を寄せつけない快勝劇。期待の素質馬が25年最初のG2を勝ち、中距離路線のニュースター誕生を予感させた。
ロードデルレイ 父ロードカナロア 母デルフィーノ(母の父ハーツクライ)20年5月5日生まれ 牡5歳 栗東・中内田厩舎所属 馬主・ロードホースクラブ 生産者・北海道新ひだか町のケイアイファーム 戦績9戦6勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億7434万9000円 馬名の意味は冠名+王の(スペイン語)