2024.12.26
スポニチアネックス
【ホープフルS】ヤマニンブークリエ余裕先着!武豊、JRA・G1完全制覇へ「まだ奥がありそうな馬」
JRA・G1完全制覇を狙う武豊(55)とコンビを組むヤマニンブークリエもCWコースで最終追い。馬なりのまま力強い動きで先着した。枠順は26日に確定する。
24年競馬のラストデーに空前にして絶後の偉大な記録が達成されようとしている。そう、武豊騎手によるJRA・G124レースのコンプリート=完全制覇だ。手綱を取るヤマニンブークリエは父キタサンブラック譲りの機動力と自在性が売り。芦毛の好素材を駆って大混戦のホープフルに名手がきり込む。
最終追いはCWコースの併せ馬。先行するオメガショータイム(2歳未勝利)を追う形で直線は内に進路を取って馬体を寄せる。ゴーサインさえ出せば瞬時に突き放すことも可能だろうが、あえて抑えて首差先着したところがゴール。それでも6F82秒4~ラスト1F11秒8としっかり負荷がかけられた。松永幹師も満足げだ。
「調教は動くね。いい調教ができたと思う。やれば動くし、力はある。伸びしろも十分」
10月京都のデビュー戦が大外からの鮮やかな差し切り。一転、前走の黄菊賞は逃げを選択し2着に甘んじたが、先着を許した相手は朝日杯FSで2着するミュージアムマイル。負けて強しの一戦だった。松永幹師は「前走は押し出される形になったけど、ハナにはこだわらない。タメてもいいし、どんな競馬でもできる」と自在性を強調する。
同馬でのG1制覇はもちろん、鞍上のG1コンプリートを指揮官も意識するところで「豊に頑張ってほしい」と祈った。デビュー2戦でコンビを組んだ武豊もパートナーについて「まだ奥がありそうな馬」と将来性を認め、「あと1個まで来ている。最後をいい競馬で締めくくれれば」と力を込めた。ドウデュースに騎乗予定だった有馬記念が無念の出走取消。ファンの思いもまとめて背負うレジェンドが、JRAの24年ラストデーをド派手に演出する。
《王手から4回目の挑戦》武豊はホープフルSがG1に昇格した17年以降、5回騎乗して17年ジャンダルムの2着が最高。21年朝日杯FSをドウデュースで勝ち、JRA・G1完全制覇に王手をかけてから今回で4回目の挑戦となる。