2024.07.14

スポニチアネックス

【函館2歳S】サトノカルナバルが2歳重賞一番星!佐々木は16度目挑戦で重賞初制覇

 JRA2歳重賞第1弾「第56回函館2歳S」は道中4番手から力強く伸びた1番人気サトノカルナバルが制し、現2歳最初の重賞ウイナーに輝いた。騎乗したデビュー3年目の佐々木大輔(20)は、16度目の挑戦で念願の重賞初制覇。本州デビュー馬の函館2歳S優勝は56回の歴史で、史上初の快挙となった。

<函館11R・函館2歳S>直線で差し切ったサトノカルナバル(左)(撮影・千葉 茂)

 鮮やかで記録ずくめの新スター誕生だ。東京芝1400メートルで衝撃の7馬身圧勝デビューを飾ったサトノカルナバルには初の函館も初の6Fも関係なかった。4番手を楽にキープし、残り50メートルで逃げ粘るニシノラヴァンダをねじ伏せた。デビュー3年目で念願の重賞初Vを飾った佐々木は左手を何度も突き出し、ウイナーズサークルに帰ってきた。

 「頼んでいただいた堀先生や里見オーナーに感謝しています。カルナバルに乗ったのは最終追いの1回だけでしたが、凄くいい馬と感じていました。こういったチャンスはなかなかないので、しっかりものにしたいと思っていました」

 北海道以外のデビュー馬の函館2歳S制覇は史上初の快挙。キタサンブラック産駒の6F重賞も初。さらに、生産者ノーザンファームのミックスセール出身馬は初世代で重賞初Vと記録ずくめの勝利になった。同ファームの中島文彦ゼネラルマネジャーは「強いの一言ですね。血統的に距離がどうかなと思っていましたが、堀先生が短距離適性を見極めていただいたようです。距離の幅も広がって、奥の深い馬になりそう。何より、ミックスセール出身初世代で重賞初制覇で幸先の良いスタートになりました」と笑みがこぼれた。

 1番人気に堂々と応えた佐々木は「距離短縮で流れに乗せた分、馬がハミをくわえるのが甘くなってしまったんですが、直線の手応えは他の馬とは違っていました。先生(堀厩舎)がここに使ってきてくれたことに感謝していますし今後さらに活躍してくれると思います」と目を輝かせた。全兄に現オープンのジャスティンスカイがいる血統馬。北の地から高らかにG1候補が誕生した。

 ◆サトノカルナバル 父キタサンブラック 母リアリサトリス(母の父ニューメラス)22年3月20日生まれ 牡2歳 美浦・堀厩舎所属 馬主・里見治氏 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績2戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金3872万5000円 馬名の由来は冠名+謝肉祭(スペイン語)。