2025.04.25
スポニチアネックス
【フローラS】ブラックルビー軽快!3連勝で重賞初Vへ 田中博師「予定通りの調整」
オークストライアル「第60回フローラS」の出走馬が24日に確定。上位人気が予想される田中博厩舎の2頭が、木曜追いで万全をアピールした。菊花賞にも登録のあるブラックルビーは、Wコースでハツラツとした動き。無尽蔵のスタミナで重賞初制覇を目指す。ヴァルキリーバースもWコースで併せ馬。母系から受け継ぐ素質は本物だ。

追い切り後のブラックルビーは、相変わらずケロッとしていた。牝馬ながら、5大競走登録では菊花賞にもエントリー済み。デビュー時416キロの小柄な馬体でも、秘めるスタミナは相当だ。田中博師は「距離はいくら延びてもいいタイプ。こちらの感触で“これは菊花賞に挑戦してもいいな”と思える馬だった」と長所について語る。
最終リハはWコース。ダングラール(3歳未勝利)を2馬身ほど前に置き、道中はリラックスしてクリア。直線はスッと加速しながら内へ。馬なりのまま、小気味いい脚さばきで併入した。タイムは6F84秒1~1F11秒8。師は「脚元を含めて傷みやすいところがあるので慎重に進めているが、なんとかちょうどいい加減で調教できている。予定通りの調整です」と順調ぶりを伝えた。
福島のデビュー戦、中山の1勝クラスと芝1800メートルで連勝。初戦は好位から早め先頭で押し切り、2戦目は控える競馬にチャレンジしつつの勝利だった。共に手綱を取った戸崎は「凄く乗りやすい馬。今回の東京も問題ないと思う」と高く評価する。一方、指揮官は「1800メートルは短いと思って使っていた。先週は全姉のキットハナガサクが2600メートル(福島・奥の細道特別)で勝っていましたね」と説明する。“適性外”での無傷2連勝。タフさが必要な東京2000メートルで、さらにパフォーマンスを上げてくるはずだ。
菊はひとまず、春の最大目標はやはりオークス。田中博師は「ここで結果が出ると先が楽しみ。何とか形にしてほしい」と、2着までに与えられる優先出走権獲得に燃える。無限の可能性を形にするため、まずは眼前のトライアルを獲りに行く。