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2025.04.24

スポニチアネックス

【香港・チェアマンズスプリントP】エイシンフェンサー戴冠気配!芝で軽快ラスト2F24秒5

 「香港チャンピオンズデー」(27日)のG1・3レースに出走する日本馬が23日、舞台となるシャティン競馬場で最終追い切りを行った。「チェアマンズスプリントプライズ」で海外初参戦となるエイシンフェンサー(牝5=吉村)は芝コースで軽快な動き。ラスト2Fは24秒5のタイムで、現地のターフにフィットした走りを見せた。当レースに日本調教馬は過去6頭が参戦し、18年ファインニードルの4着が最高着順。香港で実績を残す“エイシン”の勝負服が日本馬初の快挙に挑む。また、現地で取材する田井記者の連載コラム「香港日記」もスタート。出走メンバー、枠順は24日に確定する。

香港シャティン競馬場の芝コースで追い切ったエイシンフェンサー(撮影 田井秀一)

 香港の競馬ファンの脳裏に鮮烈に刻まれている「赤、黒縦縞(たてじま)」の記憶。エイシンの勝負服はプレストンが01年香港マイル、02&03年のクイーンエリザベス2世Cを、15年にはヒカリが香港カップを先頭で駆け抜けた。地元表記で栄進剣豪、エイシンフェンサーの最終追い切り後、地元メディアに囲まれた吉村師は「香港にも日本にもスペシャルな馬がいるけど、参加するからにはチャンスがある」と力強く言い切った。

 フェンサーはシャティン競馬場の芝コースを4F55秒8で快走。徐々に四肢の回転が加速した直線ではラスト2F24秒5をマークした。指揮官は「高松宮記念から間隔が空いていないし、栗東でも時計を出していたので、あまり速くなり過ぎないように」と意図を説明。初めての海外遠征にも全く動じておらず、「元々、凄く素直で手がかからない馬。日本にいる時と変わらない雰囲気で落ち着いている」と頼もしい限りだ。

 5歳の牝馬。年始のカーバンクルSで引退予定だったが、同レースを11番人気で快勝して現役を続行。続くシルクロードSも制し、ついにはG1初挑戦(高松宮記念5着)も果たした。吉村師は「ずっと賢治(川又)は“重賞でも勝ち負けできる”と言っていた。調教にも乗って馬にいろいろと教えてくれた」と劇的な逆転物語に導いた主戦に感謝する。今回は国際競走であることを考慮し、鞍上は世界のビッグレースでの経験が豊富なウィリアムズに。「オーストラリアのレジェンド。日本に短期免許で来ていて面識もあるし、凄くいい人。癖がなく乗りやすい馬なので心配していない」と勝負の手綱を託す。

 父ファインニードルは18年の当レース4着。その父アドマイヤムーンも07年クイーンエリザベス2世C3着と、春の香港で辛酸をなめた。牝系は“栄進”ブランドで埋め尽くされた血統で、「香港にゆかりがあるオーナーなので」(吉村師)と見えない力も後押しするか。5歳牝馬のサクセスストーリーにはまだ続きがある。

 ▼ダノンマッキンリー シャティン芝コース2F21秒4(藤原助手)芝をしっかり捉えて動きは抜群だった。順調です。

 ▼ルガル シャティン芝コース6F83秒1~2F23秒0(杉山晴師)直線2Fだけは負荷をかけてイメージ通り。カイバの食べ方、体重の増減からも遠征2回目のアドバンテージは大きい。