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2025.04.17

スポニチアネックス

【皐月賞】“未完の大器”エリキング間に合った! 坂路でラスト1F12秒7 骨折の影響「ほぼない」

 未完の大器が底知れない潜在能力で勢力図を塗り替えるかもしれない。クロワデュノールと同じく3戦無敗のエリキングは坂路で最終追い切り。初めての関東圏輸送を考慮して4F54秒6~1F12秒7と時計は派手ではないが、弾むようなフットワークはメリハリ十分。中内田師は「テンションが上がらないように、疲れを残さないように。休み明けということは頭にあるが、現状の力は発揮してくれるのでは」と意図を説明した。

坂路を単走で追い切るエリキング

 3連勝を決めた京都2歳S後に右第1指骨の剥離骨折が判明。中内田師は「もちろんがっかりした。あちゃ~っという感じ」と当時の心境を振り返るが、幸いにも症状は軽度だった。手術は成功し、予後も良好。年明けからは皐月賞に向けて順調に調整が進んだ。かつて多くの競走馬がカムバックした故障箇所で「骨折の影響はほぼないと思っていただいて大丈夫」と言い切る。

 慎重に状態を高めていく中、指揮官が自ら何度も騎乗。「偉いですね、この馬は。馬自身がよくここまで耐えてくれたというのが本音」と青写真通りのメニューを消化したエリキングに感嘆する。3日の2週前追い(CWコース6F82秒4~1F10秒9)で能力の高さを再認識。「休み明けで緩い体だったのでどこまで動けるかなと追い切ったが、思った以上の動きをしてくれた」。9日の1週前追いは川田を背に同6F80秒9~1F10秒9と時計を詰め、鞍上も「時間がたっているのでそれだけの時間によって馬体も精神的にも成長を感じる雰囲気だった」と着実な進化を感じ取っている。

 馬名は藤田晋オーナーが社長を務めるサッカーJ1町田ゼルビアに所属していたFWエリキ(ヴィッセル神戸に期限付き移籍)に由来。「相手は実績を上げているのでチャレンジャーとしてどこまで近づけるかになる。(エリキングの良さは)勝ち切ってくれるところ」と中内田師も認める決定力は中147日を経てもきっと健在なはず。2歳王者との無敗対決を制したその先に、熱狂のゴールが待っている。