2025.03.31
スポニチアネックス
【大阪杯】エコロヴァルツG1初戴冠だ!
過去10年の傾向から勝ち馬を導き出す「G1データ王」。大阪杯の出走馬を5項目各20点満点のポイント制で分析し、勝ち馬に迫る。昨年の当欄は見事に優勝馬ベラジオオペラを指名。2年連続的中へ、トップ評価はエコロヴァルツだ。

【前走着順】「前走2着馬」が最多4勝、最高勝率の18・2%をマーク。「前走1着馬」も2勝を挙げるが、勝率は5・9%と落ちる。G1に昇格して今年で9年目。出走馬のレベルが上がり、前哨戦で力を出し切った馬より、理想的な上昇カーブを描けた馬が結果を残している。「前走2着馬」が満点の20点、「前走1着馬」は15点とする。計4勝を挙げる「前走3~9着馬」は10点。「前走10着以下」の馬は17頭が出走したが、連対はなし。0点とする。
【年齢】4、5歳馬だけで全10勝をマーク。3歳時にきっちり賞金を積んだ好素材の明け4歳馬、競走生活の充実期を迎えた5歳馬が高いパフォーマンスを発揮している。この2世代に大きな差はなく、満点20点を進呈したい。6歳馬は振るわないが、馬券圏内が2回。10点を与える。7歳以上となると、出走馬延べ21頭で馬券圏内はなし。ここでは0点とする。
【脚質】舞台はトリッキーな阪神内回り芝2000メートル。大箱で豪快に伸びるタイプより、器用に好ポジションをキープできる馬が狙い目だ。過去10年の優勝馬の「4コーナー平均通過順は3・3番手」。不良馬場の消耗戦を差し切った15年ラキシス(同11番手)以外は、全て4コーナーを5番手以内で通過していた。G1の中でも屈指の先行馬天国。前走の4コーナーを「1~3番手」で通過した馬は20点、「4~6番手」は15点、「7~9番手」は10点、「10番手以下」は5点とする。
【阪神実績】勝ち馬10頭中9頭が阪神競馬場でのV実績があった。唯一、該当しなかった17年キタサンブラックも前年大阪杯2着、宝塚記念3着があるなら十分だろう。阪神で勝利した経験がある馬は20点。阪神重賞での3着以内があった馬は15点。それ以外は5点とする。
【血統】猛威を振るうのは5勝、8連対のディープインパクト産駒。5勝は4、2、9、4、8番人気で、前評判が低くても適性の高さでカバーしてくる。また、16&17年で2、1着だったキタサンブラックは、ディープインパクトの全兄ブラックタイドの産駒。この2頭の産駒に加え、前述キタサンブラックの子も最高評価の20点だ。次いで1勝ずつを挙げるハーツクライ、モーリス、ロードカナロア、オルフェーヴル産駒は15点。連対経験のあるハービンジャー、ドゥラメンテ、バゴ、ルーラーシップ、ディープブリランテ産駒は10点だが、今年は該当馬なし。それ以外は5点。
【結論】◎は95点を獲得したエコロヴァルツだ。今年初戦の中山記念で2着に好走。前半5F58秒5のハイペースで果敢に先行し、差し決着の中で勝ち馬シックスペンスと鼻差に頑張った。3歳秋のディセンバーSを好時計で制し、充実一途の4歳春。速いラップでも好位置を獲得できる機動力が武器だ。阪神コースは23年朝日杯FSで強敵ジャンタルマンタル(24年NHKマイルC優勝)に次ぐ2着の実績。父ブラックタイドの系統もこのレースでは強みとなる。