2021.08.02
米日の超大物を近親に持つインデリブル、父ナイキストとの仔は米ケンタッキー州で成長中
2020年の“フェシグティプトン・ノヴェンバーセール”において、東京サラブレッドクラブが購入した繁殖牝馬は、先に紹介したボインビューティー、ダンシングラグズを含み、計3頭。残る一頭が、現在、米ケンタッキー州に所在する名門ゲインズウェイファームに繫養されているインデリブル(Indelible)ということになります。
父ティズナウ-母ディライトフルクオリティ(父イルーシヴクオリティ)という組み合わせから、2016年に生まれたインデリブルですが、競走には不出走で、繁殖入りしました。最大のセールスポイントは、現代を代表する米日のスーパースターが登場している、勢いに充ち溢れるファミリー出身であること。インデリブルの2歳下の半弟には、G1ブリーダーズCジュヴェナイルを制した2020年米2歳牡馬チャンピオンで、3歳となり、G1ベルモントSに勝ったエッセンシャルクオリティ(父タピット)がいます。
インテリブルの叔母にあたるのが、G1ブリーダーズCジュヴェナイルフィリーズなどを制し、2005年米最優秀2歳牝馬に選ばれたフォークロア。そして、フォークロアの孫の世代から頭角を顕したのが、2020年に日本競馬史上8頭目の3冠馬に輝いたコントレイルです。共に現役であるエッセンシャルクオリティ、コントレイルには、今後のさらなる活躍はもちろん、近い将来、種牡馬入りし、米日の生産界を引っ張っていく存在となることも期待されています。
現代競馬における最先端ともいえる血を受け継ぐインデリブルは、2020年に、父にバーナディニを迎えた、初仔となる牝駒を出産。そして、父が米2歳牡馬王者で、3歳時にG1ケンタッキーダービーを制したナイキストに替わり誕生した2番仔となる牡駒が、インデリブル21です。しっかりとした馬体と力強い歩様が特徴となるインデリブル21は、サラブレッド生産の一大拠点である米ケンタッキー州で、すくすくと成長しています。
現時点で、インデリブル21が日本で走るか、そのまま米に留まり競走馬デビューするかは未定ですが、仕上りの早さとパワフルなスピードは、強力な武器となるはずです。また、現在インデリブルのお腹には、父に米首位サイアーも獲得した、名種牡馬タピットを父に持つ第3仔が宿っています。エッセンシャルクオリティと極めて近い血統構成を持つ、2022年3月誕生予定の第3仔も、大いなる希望を懸けるに相応しい、スター候補生となりそうです。