2024.08.28
WASJでモレイラ騎手優勝
8月24、25日、札幌競馬場でワールドオールスタージョッキーズ(以下、WASJ)が行われ、WAS選抜の“マジックマン”ことジョアン・モレイラ騎手が優勝した。
武豊騎手ら日本選抜7人と、世界中から集まった6騎手+地方代表の吉村智洋騎手からなるWAS選抜7人の計14人が、2日間で4レースに騎乗。1着30点、2着20点、3着15点など、着順に応じたポイントの合計で個人優勝とチーム対抗の優勝を競った。
ちなみに4レースの出走馬はそれぞれレベルに応じてA~Dの4段階に分けられており、各騎手の4頭の騎乗馬は、力が均等に割り振られるようにそれぞれのレベルの馬を1頭ずつ乗るように工夫されている。
初日の土曜日に行われた2レースでは香港代表のK・ティータン騎手と日本代表のC・ルメール騎手が1着。2日目の日曜日に行われた第3戦では武豊騎手が優勝して最終第4戦を迎えた。
「初日にAレベルの馬で勝ち負け出来なかったので、今年は苦しそうです」
土曜日の2レースが8、7着で、10点しか稼げなかった武豊騎手はその段階でそう語っていた。しかし、第3戦を単勝オッズ41・3倍で9番人気のティアップリオンで勝利すると、俄然、総合優勝の可能性が出て来た。
こうして迎えた最終第4戦、アマイに騎乗したその武豊騎手が果敢に逃げた。直線に入ってからも粘りに粘り、大逆転優勝かとも思われた次の瞬間、坂井瑠星騎手騎乗のエグランタイン、そしてJ・モレイラ騎手のエゾダイモンが強襲。結果、エゾダイモンが真っ先にゴールに飛び込みブラジル代表の“雷神”モレイラ騎手が雄叫びをあげながらガッツポーズを繰り返した。
「良い脚を使ってくれました。レベルの高いジョッキー達にまざって好騎乗を出来て良かったです」
この勝利でWASJの個人総合優勝を決めたモレイラ騎手は満面の笑みでそう語った。
なお、今年から総合5位以内に入れば新ルールとして短期免許取得の申請権が与えられる事になった。これに関してもコメントした。
「来年の取得要件を満たせていなかったので、これで申請出来るようになったのは嬉しいです。常に日本で乗りたいという思いは頭の中にありますから……」
ちなみにレジェンド・武豊騎手は総合2位で3年連続での表彰台を確保。さすがというところを披露した。
(撮影・文=平松さとし)
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